第51号(2021年)
〈シンポジウム 倫理学の自然化〉
- 趣旨説明(伊勢田哲治・樫則章)
- 鈴木真 道徳に関する実証的研究と、その哲学的問題への関連性について
- 蝶名林亮 道徳的直観主義はどこまで経験的反論に耐えうるか
- 永守伸年 倫理学における超越論的方法と自然主義
- ディスカッション要録(伊勢田哲治・樫則章)
〈公募論文〉
- 平光佑 ルソーにおける道徳と政治
- 栗山はるな 和辻哲郎の仏教研究における自我論について
〈書評〉
- 松葉祥一 亀井大輔『デリダ─―歴史の思考』法政大学出版局、二〇一九年
- 平出喜代恵 永守伸年『カント 未成熟な人間のための思想 想像力の哲学』慶應義塾大学出版会、二〇一九年
-
松本啓二朗 黒岡佳柾『ハイデガーにおける共存在の問題と展開──哲学・有限性・共同性』晃洋書房、二〇二〇年
- 寺田俊郎 三浦隆弘『活動の奇跡──アーレント政治理論と哲学カフェ』法政大学出版局、二〇二〇年
- 服部敬弘 松田智裕『弁証法、戦争、解読──前期デリダ思想の展開史』法政大学出版局、二〇二〇年。
- 児玉聡 品川哲彦『倫理学入門──アリストテレスから生殖技術、AIまで』中央公論新社、二〇二〇年
- 田中朋弘 児玉聡『実践・倫理学──現代の問題を考えるために』勁草書房、二〇二〇年
学会からのお知らせ
第52号(2022年)
〈シンポジウム 感染症とパンデミック〉
- 趣旨説明(児玉聡・霜田求)
- 杉本俊介 パンデミックの倫理――全体的枠組みと主要な論点の研究状況の俯瞰
- 大北全俊 日本のCOVID-19対策について:法規範の検討
- 村山綾 コロナ禍と社会心理学――コミュニケーションの問題の理解と改善にむけて
- ディスカッション要録(児玉聡・霜田求)
〈依頼論文〉
- 丸山徳次 「緩慢な暴力」と正当防衛
〈公募論文〉
- 奥野文夫 デカルト『情念論』書簡体序文について
- 三上航志 デカルトにおける「内的感覚」と「情念」について――『哲学原理』から『情念論』へ
- 大槻晃右 ヒュームの道徳論における統治の必要性の心理的基礎
- 米田恵 定言命法の適用例における二つの基準の問題について
- 岩本智孝 歴史を俯瞰すること――カッシーラーとマイネッケの立場から歴史相対主義を考えるための概念構築
- 立場貴文 前期ウィトゲンシュタインに関する決断的解釈の検討――倫理に着目して
- 佐々木尽 『真理と正当化』におけるハーバーマスの真理理論
- 今福亮 経験機械を破壊する――快楽説批判に対する反駁の試み
- 鈴木真 個人的価値についての主観説と、「個人的比較」の可能性
- 小田切建太郎 疎外と抵抗――関係性から見たひきこもり
〈書評〉
- 安部彰 加賀裕郎『民主主義の哲学─―デューイ思想の形成と展開』ナカニシヤ出版、二〇二〇年
- 井上克人 徳永哲也『今を考えるための近世思想――時代と向き合った日欧16人の思想家』晃洋書房、二〇二〇年
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林誓雄 柘植尚則『近代イギリス倫理思想史』ナカニシヤ出版、二〇二〇年
- 奥田太郎 杉本俊介『なぜ道徳的であるべきか──Why be moral? 問題の再検討』勁草書房、二〇二一年
- 鈴木真 佐藤岳詩『「倫理の問題」とは何か──メタ倫理学から考える』光文社新書、二〇二一年。
- 中村拓也 鈴木崇志『フッサールの他者論から倫理学へ』勁草書房、二〇二一年
- 三浦隆宏 林芳紀・伊吹友秀・KEITO『マンガで学ぶ スポーツ倫理──わたしたちはスポーツで何をめざすのか』化学同人、二〇二一年
〈書評への応答〉
- 品川哲彦 拙書『倫理学入門』の書評に答えて
学会からのお知らせ
第53号(2023年)
〈シンポジウム 現象学と倫理学〉
- 趣旨説明(加國尚志・中村拓也)
- 鈴木崇志 価値と他者はどのように経験されるか──現象学的アプローチ
- 川崎唯史 メルロ゠ポンティから現象学的倫理学へ
- 村上靖彦 自閉症の現象学から、看護や福祉についての現象学的な質的研究へ
- ディスカッション要録(加國尚志・中村拓也)
〈依頼論文〉
- 石崎嘉彦 アンチ・ティラノスのための倫理的思考について――「第二の洞窟」からの脱出のために
〈公募論文〉
- 三輪秦之 カントの『純粋理性の批判』における「批判の自由」――自由の論証から自由な論証へ
- 林和雄 J・S・ミルにおける個性の発展
- 橋本正吾 ウィトゲンシュタインの後期哲学から見る概念工学の「修繕プロジェクト」
- 中間統彦 ジャック・デリダの困難な倫理――正義の情動的受苦について
- 服部圭祐 「人間学」としての倫理学の特徴とその意義について――三木清の「哲学的人間学」の構想から
- 高原耕平 宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』における自然゠災害観
- 神崎宣次 スマートシティのための倫理――議論の現状
〈書評〉
- 井西弘樹 大山真樹『時間・円環・救済 ― ニーチェの道徳批判を導きの糸にした永遠回帰思想の解明』、晃洋書房、二〇二一年
- 堀田義太郎 佐藤岳詩『心とからだの倫理学――エンハンスメントから考える』、ちくまプリマー新書、二〇二一年:小林亜津子『生命倫理のレッスン――人体改造はどこまで許されるのか?』、ちくまQブックス、二〇二二年
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大北全俊 児玉聡『COVID-19の倫理学――パンデミック以後の公衆衛生』、ナカニシヤ出版、二〇二二年
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大槻晃右 柘植尚則『人間は利己的か――イギリス・モラリストの論争を読む』、慶應義塾大学出版会、二〇二二年
- 工藤和男 水谷雅彦『共に在ること――会話と社交の倫理学』、岩波書店、二〇二二年
- 小西真理子 小松原織香『当事者は嘘をつく』、筑摩書房、二〇二二年
- 佐藤勇一 川崎唯史『メルロ゠ポンティの倫理学――誕生・自由・責任』、ナカニシヤ出版、二〇二二年
- 林克樹 太田匡洋『もう一つの19世紀ドイツ哲学史――ポストカントにおける哲学方法論の系譜』、京都大学出版会、二〇二二年
学会からのお知らせ
第54号(2024年)
〈シンポジウム ELSIと倫理学〉
- 趣旨説明(奥田太郎・紀平知樹)
- 小林傳司 基調講演 科学技術にELSI研究が求められる理由
- 伊勢田哲治 倫理学をELSI/RRIに役立てようとするのはよいことか
- 平出喜代恵 倫理学は ELSIといかにかかわりうるか――カントからのアプローチ
- 三谷尚澄 いま(さら)倫理学(なんか)に何ができる(というの)か?
――「下級哲学」の社会的機能をめぐるいくつかの考察 - ディスカッション要録(奥田太郎・紀平知樹)
〈依頼論文〉
- 安彦一恵 倫理学の諸問題
〈公募論文〉
- 髙木裕貴 ライプツィヒ期トマジウスの啓蒙思想――『フランス人の模倣論』を中心に
- 市川諒太 ヘーゲルの刑罰論における和解概念の変容
- 末田圭果 ショーペンハウアーが用いる「イデア」の二つの規定
――超越論的役割と理念的性格 - 鈴木英仁 科学の方法と意見の自由
――ミル『自由論』と『論理学体系』における可謬性の位置づけ - 入江祐加 相対性と客観性の狭間で――ガーダマーのディルタイ批判を基軸にして
- 中間統彦 偶然性とトポス――デリダにおける遺産相続について
- 佐々木拓 関係の修正としての非難とゆるし――ゆるしの関係修正説構築の試み
- 宮島柚果 非言語的コミュニケーションにおける認識的不正義
――表現的不正義という新たな類型の提唱 - 佐々木渉 死の悪の生前説とその二つの定式化
- 高口和也 健康をめぐる責任否定論に対する批判的な考察
〈書評〉
- 嘉目道人 田端信廣『哲学的思惟と詩的思惟のインターフェイス——フィヒテvsヘルダーリン、ノヴァーリス、Fr. シュレーゲル』晃洋書房、二〇二二年
- 奥田太郎 小西真理子・河原梓水編著『狂気な倫理――「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定』晃洋書房、二〇二二年
- 岡本慎平 児玉聡『オックスフォード哲学者奇行』明石書店、二〇二二年
- 森本誠一 西村高宏『震災に臨む――被災地での〈哲学対話〉の記録』大阪大学出版会、二〇二三年
- 森田美芽 鬼頭葉子『動物という隣人――共感と宗教から考える動物倫理』新教出版社、二〇二三年
- 小田切健太郎 庭田茂吉・倉本香・和田渡編著『曲がり角の向こう――現代社会への問いかけ』萌書房、二〇二三年
- 安部 彰 C・ミサック著 加藤隆文・嘉目道人・谷川嘉浩訳『真理・政治・道徳――プラグマティズムと熟議』名古屋大学出版会、二〇二三年
- 江口 聡 神崎宣次・佐藤靜・寺本剛編『倫理学』昭和堂、二〇二三年
- 佐藤岳詩 児玉聡『予防の倫理学――事故・病気・犯罪・災害の対策を哲学する』ミネルヴァ書房、二〇二三年
- 伊勢田哲治 水谷雅彦(著)森下恵(イラスト)『マンガで学ぶ情報倫理――わたしたちは情報化社会とどうつきあえばよいのか』化学同人、二〇二三年